「深層水はとってもきれいで、ミネラルも豊富。安心して料理にも使えます」。パーク内にある海洋深層水活用施設=写真=のパート職員山田絹子さんが、耳よりな情報を教えてくれた。塩分濃度が約3・4%の原水は、浅漬けや煮物に塩の代わりに利用すると味がまろやかになる。うがいや入浴剤にもおすすめだそうだ。塩分濃度を5%にした濃縮水は漬物や干物に最適で、枝豆は色よくゆであがるという。
「アサリの砂出しにもいいですよ」と山田さん。アサリがいきいきと砂を出すことにヒントを得た企業がカキの浄化に深層水を使い、安全でミネラル成分も高まった「深層水カキ」は新たなブランドとなりつつある。パーク内に昨年オープンした、カキを提供するレストランも人気だ。
深層水について解説した展示コーナーも面白い。海水の約95%が深層水であることや、日本海の深層水は「日本海固有水」と呼ばれ、太平洋側と比べて冷たいなど、知らないことばかりだ。また、深層水は通常200メートル以深の海水を指すが、富山湾は陸地から急激に深くなるため、取水管が短くて済むという。なるほど、富山が深層水分野で進んでいるのは、富山湾の地形のためだったか。
深層水に親しんでもらおうと、毎月第3日曜日は1人20リットルまで無料で提供してもらえる。海からの恵みを家庭でも上手に活用してみてはいかがだろう。